インド産YKDと茨城県産真壁石(中目)の五輪塔型のお墓。最高級仕様の筋蓮華、宇都宮市のお寺様墓地にて

宇都宮市・真岡市・鹿沼市・さくら市を中心にお墓や石材のお仕事をさせていただいております、みのわ石材店です。宇都宮市のお寺様墓地にて、インド産YKDと茨城県産真壁石(中目)の、五輪塔型のお墓を建立させていただきましたので、ご紹介いたします!

 

【宇都宮市 寺院墓地 インド産YKD・茨城県産真壁石(中目)】

 

私の母のご友人の方から、お墓についてのご相談をいただきました。お父様の体調が思わしくなく、お墓のことも考えておかなくては・・・と心配されていました。お寺様やお墓のことなどを色々とご相談をいただいている中、残念ながらお父様がお亡くなりになり、お墓の建立を進めていく形になりました。当初は49日までに建立を考えておいででしたが、せっかく建てるなら時間をかけて立派なものを建てたいと、1周忌に向けてお墓作りを進めていきました。

当初は、洋型のお墓も検討されていたので、10種類ほどデザインをご提案していました。お客様はお仕事で忙しくされていたのですが、仕事の合間などに近くのお墓を見学したりされていました。そんな中でたまたま見つけた五輪塔型のお墓がとても印象に残り、ご自分でもネットで調べたりされて、五輪塔型のお墓にしたいというお気持ちが強くなったそうです。そのご希望を受けて、最終的に五輪塔型のお墓を設計させていただきました。

 

完成した五輪塔型のお墓本体です。インド産YKDという黒御影石を使用しています。五輪塔のお墓は、上から宝珠、半月、三角、円、方の形となっています。それぞれが空、風、火、水、地という、仏教での宇宙の五大元素を表しているそうです。また、ひとつずつに梵字が彫刻されています。その下の台座部分は、蓮の花が上下にある上下蓮華で、かつそれに筋が入った「筋蓮華」というもので、とても手の込んだ最高級の仕様です。

 

花立と香炉・水鉢です。丸みを持たせた繊細で上品な仕上がりです。花立の前面には花の彫刻を入れました。

 

お客様がデザインを探してくださった蓮の花です。現代的で、花立一対に左右対称のデザインとなっています。

 

外柵の石は茨城県産の真壁石(中目)です。中央下の家紋を彫刻した黒い石は、カロートの前蓋で、指をかけて前に取り出すタイプです。こちらはカロートと外柵が既設されている墓所で、もともとはこの蓋石も同じ真壁中目で作られており、下の敷石もありませんでした。今回、五輪塔や筋蓮華の高級感あるお墓本体の建立に合わせて、この部分も作り込むことにしました。

茨城県産の真壁石は、栃木県内でもよく使用されていて、石にこだわる方にもとても好まれる石です。私の父の代の頃は、外柵材と言えば真壁石の中目というくらい、たくさんのお墓に使用されている良質の石です。

 

お墓が完成してからまだ直接はお会いできていないのですが、完成のご報告をして写真をメールでお送りすると、「良くできましたね」とおっしゃっていただけました。後日開眼式を控えていますので、またお話を伺えると嬉しいです。

今回のお客様は、ご自身の美的感覚を活かし、世界各国色々な場所でお仕事をされている方です。それはお墓作りに関しても発揮されていて、とても細やかなところまでこだわって、突き詰めてお墓作りをされていました。世界にも通用する美的感覚をお持ちの方が、対極にあるような日本の伝統的な五輪塔のお墓に感銘を受けて作り上げたお墓は、伝統的でありつつモダンな部分もあわせ持ったお墓に仕上がっていると思います! やはりお墓作りは、その方の生き方や考え方、感性が反映されるものなんだなと改めて感じました。

今回も特に、お客様とご一緒に考え、協力して作り上げていく実感をいただいたお仕事でした。最後にお客様に喜んでいただけることが第一ですが、私にとってこうした作業は、石材店の仕事をしていく上での楽しみでもあります^^ 今後もお客様に寄り添い、喜んでいただけるようお手伝いをしていきたいと思います。